アメリカで新車を購入した話

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今回は医学とは関係のない、アメリカでの生活の話になります。我が家は自分の通勤用の車と、家族用の車の2台を保有していますが、これまでは家族用の車として、友人から引き継いだ2011年のOutlanderに乗っていました。これまでよく走ってくれたのですが、もう10万マイル以上(換算すると16万キロメートルになります!)走行していることもあり、ここ1年間は車のトラブルが多くなっていました。特に最近のトラブルではEngine Service SoonというAlertが出たり、Low engine pressureというAlertが出たり、、、。そのたびに車を車屋に持っていくのですが、毎回細かい修理を受けて500-600ドルの修理費用を払わないといけませんでした。また、車はその日に修理が終わるわけではないので、数日間車が使えない期間が出てきます。毎回レンタカーを借りる手もあるのですが、そもそも手続きが面倒くさいし、毎日のレンタル費用はバカになりません。アメリカは土地が広いため、徒歩圏内に全てが揃っているということは本当の都市部以外はあり得ないのですが、現在自分が住んでいるところももちろん田舎なので、数日間車が使えないだけでも買い物にも行けないし、友達の家にも行けないし、習い事にも行けないし、とにかく不便で仕方がないのです。さらに怖いのは、旅行などの旅先でこういうAlertが出た場合です。ただでさえ慣れない場所で車が急に使えなくなって帰れなくなるリスクがあります。路肩に車を停めて、家族の不安にも対処しながら、ロードサービスに連絡して、、、考えただけでもゾッとします。また、実際に旅先でAlertが出た後に大丈夫だろうと、200マイルくらい走り続けた経験もあるのですが、この時も不安で非常に強いストレスを受けました。このような事情もあり、せめて家族用の車だけでも買い替えたいよね、という話を妻とずっとしていました。

なぜ新車なのか?

アメリカでは中古車の購入の方が多いと思うのですが、我が家は新車で購入することにしました。理由は故障への不安と恐怖が大きかったからです。新車で買うと大体の場合はディーラーから非常に手厚い保証がついてきます。これはディーラーによりけりだと思うのですが、3社見に行った感じでは、どこもだいたい3-5万マイル、3-5年間の手厚い保証(これはBumper-to-bumper warrantyと呼ばれます)を提供しています。また、Bumper-tobumperが切れた後も大体10万マイル、10年まではEngine/TransmissionのWarrantyを受けることができるようです。今日数年型落ちで比較的走行距離の少ない条件で5000-7000ドル程度安い車は見つかるのですが、やはりほとんどの場合、Bumper-to-bumper warrantyは切れかけています。また、これは後でも説明しますが、アメリカの中古車屋さんは日本の中古車屋と比べると、車の整備やチェックが雑だと思います。自分は車の知識はほとんどないので、その車のコンディションがどうなのか、ということについては車屋さんの言うことを信じるしかないのですが、アメリカで信頼できる中古車屋を見つけることも容易なことではないと感じました。以上の理由から新車一択で車を探すことにしました。

車の車種について

車を探すにあたっては、3列シート、Minibanが大きめのSUV、価格はリーズナブルなほど嬉しい、という条件で検索しました。子供2人に加えて、来客があった時に気軽に車に乗せてあげたいし、旅行の際も積荷のスペースが大きいとありがたいので、このような条件を設定しました。特に日本に帰国する際などは空港までスーツケースも5-6個持参することになると思うので、大きめの積荷スペースというのは大事な条件でした。具体的にいくとToyotaのSiennaやHighlander、HondaのOdyssayやPilot、NissanのPathifinder、KiaのCarnivalやTelluride、HyndaiのSanta-Feなどを候補に上げました。インターネットで調べてみるとToyotaは他のブランドと比較して、一段階値段が高く候補から外すことにして、最終的にHonda、Kia、Hyndaiの3社を見に行き、HyndaiのSanta-Feを購入することにしました。HynndaiのSanta-Feはかなり広い積荷スペースがあるにもかかわらず、他社と比較して4000-5000ドル程度格安でした。小さい子供が2人いて、高級感のある内装などは全くいらなかったので、内装は他社と比べると少し劣る部分はあるかもしれないのですが、全く気になりませんでした。初めは日本車がいいなと思っていたのですが、色々調べてみると韓国車も現在では非常に質が高いみたいで、品質についても日本車と遜色ないようなレビューが多く見つかったので、最終的にこの車を購入することにしました。

AWVかFWVか問題

車を探す際には、AWV (all-wheel drive、4駆のことです)の車を購入するのか、FWD (front-wheel drive、2駆のことです)の車を購入するのか、は考える必要があります。非常に寒いエリアや田舎に住んでいて積雪の際に道が整備されない可能性があるのであれば、AWDが必須なのだと思います。自分が住んでいるエリアは冬は凍結はありえるけど、雪が降るのは年に数日くらい、といった感じでしょうか?前に住んでいたPittsburghでもそんな感じでした。これくらいの環境に住む場合は、アメリカではスノータイヤを別に持って冬に履き替えるという文化はあまりなくて、AWDにオールシーズンタイヤを履いているという人が多いように気がします。HondaのOdysseyやKiaのCarnivalなどはFWDのモデルしか置いていませんでしたが、ディーラーの人はこれらの車は重たいので、タイヤが噛みやすく滑りにくい、と言っていました。我が家は結局家族が乗る車なので安全性重視でAWDを購入しました。AWDの欠点はFWDと比べて燃費が悪い、ということなのですが、購入した車は手動でAWDとFWDを切り替えることができるだけではなく、勝手に地面の様子をチェックして、FWDとAWDを切り替えてくれるとのことでした。最近の車のテクノロジーの進化に驚かされました。

値段の交渉について

これは正直よく分からないのですが、おそらくディーラーが初めに提示してくる値段はある程度の割引がされる前提での高めの値段なのだと思います。結論からいくと当初定時された値段から合計で1500ドル引いてもらいました。初めの値段から1000ドルは簡単に引いてくれて、その後粘って500ドル引いてもらいました。最後の500ドルの割引については、購入の前に他のHyundaiのディーラーを見に行くとゴネることで引いてもらうことができました。購入後に割引を受ける書類にサインをしないといけなかったのですが、よく見てみるとHyundaiが1000ドルを割引し、その店舗が500ドル引いてくれた、ということのようでした。おそらく最後の500ドルについては、店舗の利益の減少になるためかなり渋られたのではないかと思いますが、正直この1500ドルの割引がどれほどのものなのかはよく分かりません。結局少し高い値段で掴まされてしまった可能性は否定できないように思います。自分たちは2024年の後半に2025年のモデルを購入したので、全く購入を焦る必要がなかったのですが、例えばセールになっている2024年モデルや、中古車の場合は売れてしまったら同じものが手に入らない可能性があるので、向こうも強気に出てくる可能性があるような気がします。

ローンについて

新車の購入について、アメリカに来てから初めてローンを利用しました。アメリカで車を購入する時はCash (チェックなどで一括で払う)、Financing (ローンを組む)、Leasing (車を購入するのではなくリースの形態をとる)の3択があります。Financingが最も多いと思うのですが、日本から来られて間もない場合はクレジットスコアがないため、ローンを組むことが難しいという話はよく聞きます。ToyotaやHondaの場合は自社のローンシステムを持っているので、年利 (APR: annual percentage rate)が最安で2.9%程度のようです。自分が購入したHyundaiでは、近隣のローン会社に依頼する形になっていたので、クレジットスコアがよくても金利は5-6%程度になっているようでした。金利については、毎月の月の支払いのたびに残額にAPRをかけたものを12で割った金額が請求されるようで、前倒しで払ってしまえばその分払わなければいけない金利は減るようでした。これは皆さん当然知っていると思うのですが、アメリカでは車の値段は日本と比べて驚くほど高いです、、、。

購入後の手続き

アメリカでは車は購入したその日に乗って帰ることができます。言い換えるとその日にそのディーラーにある車を試乗し、気に入ったものがあればそれを購入する、ということになります。日本のように車を購入する際にオプションを決めて、ディーラーがそれをカスタマイズして、、、というプロセスはないです。車の購入後は、保険会社に連絡し、手放す車を保険から外し、新しく購入した車を追加しなければなりません。自分が入っている保険では、新車の購入後は7日間の猶予期間(これは英語でGrace Periodと呼びます)があるので、それまでにこの手続きを済ます必要があるようです。ナンバープレートについては紙の臨時のものが装着されていて、近隣のDMVから書類が届き次第、ナンバープレートを取りにいかないといけないようです。

以上、今回は自分がアメリカで新車を購入した経験を共有させていただきました。今後アメリカで車の購入を考えている方に少しでも役に立てば幸いです。次回の記事では新車を購入後に古い車を売却した話を共有したいと思います。

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