家庭医療研修の諸々・・・

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先日、ありがたいことに渡米前にお世話になっていた職場で『米国家庭医療研修の実際』というテーマで、専攻医の先生に向けて、お話する機会を頂きました。どのような形式で進めるか悩んだのですが、なるべく専攻医の先生の興味に沿った内容を話したいと思い、下記の画像のようにこちらである程度テーマを用意し、専攻医の先生に選んでもらったテーマを適宜話すというパネルトーク形式で進めました。

熱心に質問していただいたので、用意したテーマのうち半分も話さずに会が終わってしまいましたが、とても楽しい時間でした。これまでの自分の経験を、その時の自分の感情も交えながら、自由気ままに話させてもらいました。何が役に立つというものではなかったとは思いますが、米国の家庭医療という異なるプライマリケアを知ることで、これまでとはまた違うスコープで日本における総合診療の価値を見直したり、改善について考えるきっかけになれば嬉しいなーと思いながら話させて頂きました。

個人的な感想としては、専攻医の先生たちから感想や意見をもらう中で気づいたのですが、現在の専攻医の先生はある程度、現在日本の総合診療が抱える問題(政治的なことや、医療システム的なことも含んで)をある程度認識しながら、総合診療というスペシャルティーを選択している人も多いような印象を受けてびっくりしました。自分のように何も考えずにこの世界に進んで、総合診療とは何なのか分からなくなり辛くなってしまった自分とは大きく異なると感じました。せっかくこの領域に飛び込んできてくれた若い先生が、自信を持って家庭医として働けるように、自分には何ができるのだろう、とプレゼンテーションが終わった後で考えていました。教育のシステムづくりなのか、それとも、良質な家庭医療の実践の場を作るのか、自分の限られた時間と才能の中で、どのようなことができるのだろうか、というのはこれから考え続けないといけない重要な問いだと思いました。

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